御霊供膳(仏膳)の作法・お供え方

『御霊供膳(正式には「おりょうぐぜん」)・仏膳』の供養膳料理は、亡くなられた方々(ご先祖様)の霊魂にお供えする膳のことを言います。葬儀や法要、お彼岸、お盆の際に、仏前にお供えする精進料理です。
『五つの器』に一飯・一汁・三菜
主食の米に、3種類の惣菜をセットにし、バランスの良い食生活を実践する基本的な和食スタイルとされてます。

『飯椀(親椀)』めしわん(おやわん)–飯椀は、ご飯茶碗。御霊供膳として仏さまにお供えする場合、ご飯は大盛りにしこんもりと丸く整えます。
『汁椀』 しるわん-吸物やみそ汁など汁物を入れる食器。大振りで丸みがあり、深めの形状をしています。
『高皿(高坏・猪口)』たかざら(たかつき・ちょこ)-白菜やキュウリの漬物や梅干しなどを盛るための小さくて浅手の食器か、小ぶりの平皿に足の付いた高坏と呼ばれる縁のある小器。
『平椀(平皿)』ひらわん(ひらさら)-椀というよりも深手の丸平皿で煮物などを盛付けます。
『壺椀』つぼわん -胡麻和えや白和えなどの和え物、おひたし、酢の物、煮物などを盛付ける食器。壷椀の名の通り湯呑のように高さを出した器。
『五味』(甘味・酸味・塩味・辛味・苦味)のおかずを揃えます
『五色』(赤・青・黄・黒・白)料理の見た目や食材の色のこと
『五色』『五法』(煮る・焼く・蒸す・揚げる・生食)の料理の基本
※精進料理の中の禁じられた食材『五辛五葷』(ごしんごくん)『五辛』辛みのある野菜 『五葷』臭みのある野菜を指しますが、ネギやアサツキ、らっきょう・ニンニク・玉ねぎ・ニラなどの辛みが強く、香りもキツイ5種類の野菜を『五辛五葷』(ごしんごくん)といいます。
※肉・魚・卵も避け、酒類(酒粕)も不可です。
※汁も動物性の出し汁は使用せず、昆布やシイタケでの出し汁が好ましいです。
※霊供膳(仏膳)は仏さまの方を向けてお供えし、箸が仏さま側になるようにします。
基本は水以外に5品(ご飯・汁物を入れて)ですが、各寺院・宗派によって、器の位置や品数が異なることもありますので、菩提寺様に確認されるとよいでしょう。品数を多くする場合は、それぞれの器のふたをお皿にしてください。